- 満員電車で死んだ魚のような目をしている社畜人生ってどうなの?
- まだブラック企業で消耗しているの?
- 会社なんか辞めて好きなことして生きていこうぜ!
このようにYoutubeやSNSなどでディスられがちなサラリーマンですが、実際のところどうなんでしょう?
確かに心から楽しんでいるかと言われたら素直に「はい」とは答えられないかも?
だからといっていきなり脱サラしてユーチューバーを目指すなんていわないでね!
スポーツやゲームと同じで、仕事もルールを理解しないうちは楽しさも理解できません。
そこで10年以上のキャリアから得た今日が一番楽しいと思えるサラリーマン人生の歩み方を解説します。
間違っても学生時代が人生の全盛期にならないよう注意しましょう。
データで見るとサラリーマンは意外と楽しい?
SNSを見るとサラリーマン的な働き方がディスられたり、ブラック企業の悲惨な経験が拡散されたりするのをよく見かけます。
でもそれって本当に平均的なサラリーマン像を表しているのでしょうか?
SNSって過激な発言の方が拡散されやすいメディアですからね
ちゃんとした調査に基づくデータを見てから判断する必要があるね
そこで公益社団法人年金シニアプラン総合研究機構による「第6回サラリーマンの生活と生きがいに関する調査」の資料を読んでみました。
参考記事: 第6回サラリーマンの生活と生きがいに関する調査
そこでは意外にもデータで見るとサラリーマン生活を楽しいと感じている人は意外と多いことがわかります。
以下はそのデータの引用と抜粋です。
仕事の内容について
現在の仕事の内容について、どのように感じているかを尋ねたところ、調査対象全体の満足度判断が20.2ポイントであり、総じて満足度は高かった。
男性よりも女性の満足度がおおむね高い。また、男性の満足度は 35 歳以上 54 歳以下で相対的に低かった。男女ともに年齢階層が高くなるにつれて、満足度は高くなる傾向がみられた。
年齢が高くなるほど権限が増えて満足度が上がるという傾向も納得です
賃金について
現在の賃金について、どのように感じているかを尋ねたところ、調査対象者全体の満足度判断は-12.4 ポイントであり、不満が総じて強かった。
男女ともに若い年齢階層で不満が強くなる傾向がみられた。逆に 65 歳以上 74 歳以下では、男女ともに小幅ではあるがプラスとなり、どちらかといえば「満足している」人の方が多かった。高齢者の場合、賃金の多寡よりも働けることへの満足感が上回っていることが影響しているようである。
総じてポイントが高かった調査のなかで課題があるとすれば若年層の低賃金問題かもしれませんね
自由時間の有無について
自由時間が十分にあるかを尋ねたところ、調査対象者全体の自由時間保有度判断は50.0ポイントであり、自由時間は十分確保されているという結果であった。
男女ともに年齢階層が上がるにつれて「十分ある」が増加し、男性の 65 歳以上 74 歳以下では68.1%、女性59.8%と高い水準になり、自由時間保有度判断(DI)も 80 ポイント前後に達した。定年退職や完全リタイアして、十分な自由時間を確保できているためであろう。
この結果は驚きです、サラリーマンって意外と自由な時間があるんですね
健康について
現在の生活で健康がどの程度満たされるかを尋ねたところ、調査対象者全体の満足度判断は 15.2 ポイントであり、健康への満足度は比較的高かった。
男女ともに年齢階層が上がるにつれて健康への満足度は高まる傾向がみられた。
日本は医療技術も発達しているので「飲み会」を減らして「運動」を増やせば十分維持できる印象です
これから先に楽しみにしていることについて
これから先に何か楽しみにしていることはあるかを尋ねたところ、調査対象者全体では「いつか明らかではないが、楽しみにしていることはある」35.3%、「1 年以内にある」32.4%、「楽しみにしていることはない」25.7%の順であった。
男性では、「いつか明らかではないが、楽しみにしていることはある」が全年齢階層を通して第 1 位であった。ただし、35 歳以上 54 歳以下で「楽しみにしていることはない」が 30%超の第 2 位であった点は注目される。女性では、「1 年以内にある」が 45 歳以上 54歳以下の年齢階層で第 2 位になった以外は第 1 位を占め、男性に比べて具体的な楽しみを有している人が多い。
男女でこれだけ結果に差が出るのも面白いですね
サラリーマンの仕事が楽しいと感じる10の瞬間
データだけでなく、私自身の主観としてもサラリーマンの仕事をしていて楽しいと感じる瞬間は何度もありました。
特にここ最近は「働き方改革」や「コロナ対策」によって働く環境は大きく改善されています。
- 働き方改革により過重労働やサービス残業が見直された
- コンプライアンス意識の高まりによりセクハラ・パワハラを厳しく取り締まった
- コロナ感染対策としてリモートワークやフレックス制の機会が広がった
無駄な飲み会も減りましたし、SNSによってブラック企業があぶりだされたりもしてますね
はっきりいって5年以上前にフリーランスになった人のサラリーマン批判は参考にならないよ
正直言って、これからサラリーマンになる若い世代がうらやましいと思えるくらい仕事の満足度は年々高まっています。
そんななかでもサラリーマンをやってて良かったと感じられる10の瞬間をまとめました。
給料・ボーナスをもらったとき
業績が悪くても、日本全体が不況に陥っても、アルバイトで何時間もシフトを入れないと得られないような金額が毎月安定的に得られるのはサラリーマンの特権です。
まして年に2回のボーナスでは普段の倍以上の金額が…
一度これを覚えると、フリーランスの不安定な生活にはなかなか舵を切れません。
成長を実感したとき
実際に市場に売られている製品の開発、顧客との金額交渉、過去の販売データ集計・分析…
など大学では学べないような生のデータを扱った実践的なスキルが身につくのはサラリーマンになってからです。
キャリアを積むごとに「できること」や「仕事の権限」も広がり、新しい目標を設定することで成長の好循環を生み出せます。
大規模な仕事をしているとき
年間の売上目標や投資金額、生産コストなどサラリーマンになると宝くじの当選金額のような数字を日常的に扱うようになります。
さらには自分の采配で一部の予算を動かすことになり、プレッシャーを感じることも…
でもその経験は間違いなく「個人」ではできない規模の仕事であり、不安であると同時にとてもエキサイティングです。
上司や同僚から評価されたとき
たとえ雇われの身であっても、上司や同僚から褒められたり頼りにされたりするのは素直に嬉しいです。
特に上司の期待値を超えるアウトプットを出したときの評価はサラリーマン冥利に尽きます。
まだまだ年功序列の文化も残っていますが、最近ではボーナスや営業インセンティブなど評価と給与が連動するケースも増えてきました。
競争に勝てたとき
どんな企業にも必ずライバル(競合他社)の存在があります。
市場シェアで競合を上回ったときの達成感、入札で自社が選ばれたときの高揚感、顧客から「やっぱり御社の製品が一番いい」といわれたときの優越感…
スポーツやゲームなどの勝負事が好きな人はサラリーマンに向いているといえます。
出張で色んな場所に行けたとき
日本各地、あるいは世界各地に会社のお金であちこち出張できるのもサラリーマンの特権です。
さすがに観光までは出来ませんが、行く先々の新鮮な空気を吸ったり、美味しいご飯を食べたり、異文化に触れたりするだけで活力アップになります。
特に海外出張は何カ国も訪問できて手当てをもらえる上にマイレージも自分のものになるなどお得感満載です。
社会の役に立ったとき
普段あまり意識していなくても、日本の企業は新しい技術の開発、生活インフラの整備、人々の生きがいを支えるなど様々なカタチで社会に貢献しています。
また、直接事業と関係なくてもCSR活動などで会社が社会貢献をしているケースもあります。
直接顧客との接点がない部署であっても、その事業を支えるメンバーとして確実にあなたの仕事は誰かの笑顔につながっています。
テレビで紹介されたとき
テレビCMで流れたとき、ニュースの特集で取り上げられたとき、芸能人が愛用していたとき…
最近ではテレビ離れが進んでいますガ、それでもやっぱりテレビで自分が携わっている仕事や製品が取り上げられたら嬉しいものです。
また、自分たち以上に両親がそのテレビを見て喜び、子供の活躍を誇りに思っているかもしれません。
充実した休日を過ごしたとき
緊急の場合を除けばサラリーマンは休暇の予定が立てやすいのも魅力です。
ゴールデンウィーク、お盆、年末年始などに加えて有給休暇も消化すれば自由な時間は十分確保できます。
収入の心配も要らないので、精神的な安定も得ながら趣味や娯楽に没頭しましょう。
家族に感謝されたとき
多様な価値観があっていいと思いますが、経済的にも時間的にも余裕があるサラリーマンは家族を持つべきかと個人的には思います。
仕事だけでなく、プライベートの生活でも誰かの役に立ち、感謝される関係を築けたら最高ではありませんか?
また、守るべき家族がいることは仕事のモチベーションにもつながるので相乗的に幸福度があがります。
サラリーマン生活を5倍楽しくする3つのコツ
安定的な収入を得られて、自由な時間を確保でき、人から感謝される…
このように並べてみるとサラリーマンという働き方の「おいしさ」が際立って見えますが実際にはリスクもたくさんあります。
なかでも一番警戒しなければならないのは会社が倒産する(もしくはリストラされる)リスクです。
ここ数年、子供の頃から知っている有名企業が倒産したり経営危機に陥ったりするニュースをよく見かけます
今いる会社だって10年後も変わらず存続している保証なんてどこにもありません
このような厳しい時代において「サラリーマンを楽しむこと」と「個人の市場価値を上げること」は切っても切れない関係です。
会社と心中しないためにも以下の3つを意識して「会社を利用すること」がサラリーマン生活をさらに充実させましょう。
転職する
転職を経験する前と後とでサラリーマン生活の充実度は大きく異なります。
なぜなら転職は学生時代の就職活動以上に「自分の尺度で会社を選んでいること」を実感できるからです。
年齢やライフステージによって「会社に求めること」も変わってきますからね
正当に評価してくれなかったり経営が危なかったりする会社を切り捨てる「選択肢」を持てるのも魅力です
また、成長する楽しさも転職を意識することによって変化します。
- 毎年営業目標を達成する国内営業より英語が堪能な海外営業の方が転職しやすい
- 毎日残業するよりも定時に帰って資格を取ったほうが転職に有利
- 今の会社で出世するよりも転職した方が年収が上がって生活も安定する
このように成長の軸を「社内評価」から「市場評価」へと転換することが長期的にサラリーマン人生を楽しむ上でとても重要です。
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英語を学ぶ
会社が倒産することもリスクですが、それ以前に日本全体の景気が悪化することもリスクです。
少子高齢化が進んで市場が縮小していくのは目に見えていますからね
世界で戦っていける企業じゃないと生き残るのは厳しいかも…
でも、裏を返せば日本では英語を話せるサラリーマンは重宝されやすいといえます。
- 英語が話せるおかげで海外出張や海外駐在のチャンスを得られた
- 手厚い海外出張(赴任)手当てによって同期よりも手取りが多い
- 海外での実務経験を積んだおかげで転職がしやすかった
このような海外人材としての市場価値を高められると景気が悪化しても食いっぱぐれない自信が付きます。
とにかく海外売上比率の高い会社に入ってできる限り若いうちに海外経験を積めるだけ積むことをおすすめします。
副業する
ブログでもYoutubeでも、今はパソコン1台あれば誰でも簡単に副業を始められる時代です。
実際に私もサラリーマンをしながらブログなどの副業で給料以外の収入を得ています。
最近は就労規則等で副業解禁を宣言する企業も増えてきました
リモートやワークライフバランスの改善が進めば進むほど副業人口は増え続けるでしょう
わざわざ会社を辞めるリスクなんて負わずサラリーマンをしながら趣味の延長で副業したらいいんです。
副業をしたい人はぜひ、多様な働き方を認めている懐が深い企業を選んでください。
サラリーマンはこんなに楽しい
サラリーマンなんて毎日同じことの繰り返しで、一度きりの人生本当にそれで後悔しない?
よくネットでこんな煽りを見かけますがサラリーマン生活はそれほど「同じことの繰り返し」でもないですよ。
研究開発、プレゼン、交渉など日々の課題を一つ一つクリアする生活は充実しています
オフの時に目いっぱい趣味や家族サービスに没頭できる「余裕」があることも含めてサラリーマンの楽しさです
どんな職種でも「成長」と「権限の拡大」と「新たな目標設定」 を好循環させることが楽しいサラリーマン生活の軸になります。
仮にサラリーマン生活が楽しくなくて悩んでいるとすれば、それは成長の機会が限られていることが原因かもしれません。
- 内輪の飲み会にばかり参加して勉強する時間を確保できていない…
- せっかく英語を学んでいるのに会社が国内市場にばかり力を入れている…
- 開発に携わりたいのに人手不足の製造部門に異動させられてしまった…
その場合は今いる会社の利用価値を再度精査して低いと判断できる場合には自ら外に出るタイミングなのかもしれません。
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