実体のある「モノ」を提供してユーザーに喜んでもらう仕事がしたい!
そう思ってメーカー営業を志望したのに…なんか違う…
- 同じ製品を同じ顧客に売る「ルーティン作業」の繰り返し…
- ユーザーとの距離が遠く「価値を届けている」実感がない…
- 値下げ要求ばかりで「製品力」で勝負していない…
ボクなんて、そもそも「営業がやりたかった」というより「文系だから営業になった」だけなんですよね…
メーカーの主役は技術だから、文系の営業マンはなかなかやりがいを見出しづらいですよね
ふわっとした動機でメーカー営業になった人は今後どうすればいいのか?
メーカー営業暦10年の私がメーカー営業がつまらない理由と「やる気」が出ないときの対処法をわかりやすく解説します。
現状にしがみつかず、自身の適性を見つめなおすきっかけにしてもいいかもしれません。
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メーカー営業をつまらないと感じる5つの理由
トヨタ、ソニー、日立、キヤノン、味の素…
日本には世界的に有名なメーカーが数多くあり、私たちは小さい頃から度々テレビCMなどでそれらの会社名を目にしてきました。
就職活動のときは有名メーカーに入れば華やかな仕事ができると期待していたのですけど…
メーカーといっても「素材メーカー」や「部品メーカー」など地味な業界も数多くあるからね
メーカー営業が入社後に1番よく口に出す不満は「思っていたのと違った」というセリフです。
入社前の華やかなイメージとのギャップはどうして生まれるのか?
「ものづくり」に抱く期待感とのギャップに着目してメーカ営業がつまらないと感じる5つの理由を紹介します。
地味なメーカーが多い
メーカーと聞いて最初に思い浮かべるのはトヨタやソニーなどの一般消費者向けの「完成品メーカー」でしょう。
ところが、日本に存在するメーカーの多くは完成品メーカーのサプライチェーンに組み込まれた下請企業です。
- ギアやシャフトなどの部品メーカー
- 材料を供給する素材メーカー
- 一般消費者の目に触れる機会の少ない産業機械メーカー
よく言えば「縁の下の力持ち」ですが、率直に言ってしまえば地味なメーカーが大半を占めます。
ルート営業が多い
戦後の1950年代に高度経済成長期を迎えた日本には歴史の古いメーカーがたくさんあります。
よく言えば安定しているともいえますが、長い歴史と伝統に支えられたメーカーは変化に乏しいのも実情です。
なかでも同じ取引先とのルート営業に退屈している人は多いのではないでしょうか?
過去の取引実績からの延長だから「確立された手順」に沿って作業しているだけに感じます
特に発注側との力関係がはっきりしている下請企業はストレスを感じやすいね
ユーザーとの距離を感じる
完成品メーカーの営業なら楽しいのか?というと必ずしもそうとは限りません。
商社、代理店、販売店、取次ぎ、卸業者…など、実はメーカーとユーザーとの間には数多くの企業が存在します。
これらが壁となってメーカー営業はユーザーの喜ぶ顔を直接みる機会がほとんどないです。
商材がBtoCでも営業で相手にするのは企業の購買担当者であることがほとんどです
例えばカメラメーカーの営業が相手にするのはビックカメラやヤマダ電機のような家電量販店の社員で、写真愛好家でありまん。
誰かの役に立つ仕事をしたくて入社した人は手触り感のないメーカー営業に物足りなさを感じることでしょう。
キャリアプランが描けない
メーカー営業を何年もやっていると、高い技術力を持つ開発者やエンジニアに引け目を感じることがあります。
手に職を持っている彼らに比べて、自分のスキルといえば顧客との営業トークくらい…
他社でも通じるような分かりやすいスキルを身につけられないメーカ営業は長期的なキャリアプランが描きづらいのが現実です。
仮に会社の経営が傾いた場合、自分は生き残れるのか?
試しに転職サイトに登録してみると、技術職や経理・法務などの文系専門職に比べてメーカー営業の求人が圧倒的に少ないことがよくわかります。
落ち目の業界にいる
メーカーで働くと「ものづくり」の日本といわれた時代は既に過去であるという事実に嫌でも向き合わされます。
- 安くて質のいい海外製品
- 経営難や事業売却に追われる古き良き日本企業
- 海外旅行で目にする中国・韓国製品の数々
子供の頃からあった大手メーカーが海外の企業に買収されたりするのを見ると悲しい気持ちになりますね
日本は高齢化社会で人口が減少していくから今後も先行きは不透明です
落ち目の業界でメーカー営業をしていても明るい未来を描けません。
市場の最前線にいるからこそ、他の職種に比べて将来を不安視する人が多いのではないでしょうか?
メーカー営業に向いていない人の特徴
メーカー営業の仕事にも「やりがい」や「メーカー営業ならではの楽しさ」がたくさんあります。
私自身、それがあったからこそ10年以上もメーカー一筋でキャリアを重ねているのです。
職人技ともいえる高い技術力に触れられるのは「ものづくり」の醍醐味ですよね
自分の携わった製品がテレビや新聞で取り上げられるのを見ると嬉しくなるものだよ
一方で、魅力がわかるからこそメーカー営業に向いていない人に共通する特徴も理解できます。
特に以下のような性格の人はメーカー営業には向いていません。
主役になりたい
メーカーで働く上で自覚すべきなのは技術と工場が主役であるということです。
コストを積算するにも、納期を確認するにも、顧客の要求仕様に合わせて設計するにも、全て技術・工場の助けがないと営業は身動きできません。
メーカー営業が単独でできる仕事って限定的なんですね…
何でもかんでも自分中心でないと気が済まないタイプの人はメーカー営業に向いていないといえます。
営業として主役になりたい場合は商社、金融、保険、不動産といった業界を選ぶと良いでしょう。
技術に関心がない
メーカー営業は技術職や工場とチームで動く場面がたくさんあります。
技術のことは技術に任せればいい…
自分は文系だから技術的なことはわからない…
このような技術に対して無関心だとメーカー営業の仕事に価値を見出すのは困難です。
受身の姿勢だと工場からの信用も得られません
チームプレーの効果を最大限に発揮するには営業が技術を理解しようとする姿勢は不可欠です。
メーカー営業がつまらないときの対処法
仕事は楽しくないけど生活のために仕方なくやっている…
そうやってどこかで折り合いをつけていても、ストレスを放置しておくのは長い仕事人生にマイナスです。
生活のためとはいえ、なるべくストレスのかからない仕事ができるにこしたことはないですよね
もし現状を変えたいと思うならなるべく早く動き出す方が有利です
仕事が地味でつまらない…
ユーザーとの距離があって手触り感がない…
スキルの成長が感じられず将来が不安…
これらのメーカー営業がつまらないと感じたときにとるべきアクションは大きく分けて以下の3つです。
職種を変える
そもそもメーカー営業に向いていない場合は職種を変えるのが無難です。
エクセル技術さえあれば営業企画や経営企画といった企画職へのジョブチェンジは難しくありません。
営業現場を知っている企画職は重宝されやすいですからね
また、仕事に手触り感を求める場合はマーケティング職への職種変更がおすすめです。
営業との親和性も高く、Webマーケティングであれば営業以上にユーザーと近い距離で仕事ができます。
但し、いきなり未経験職種に転職するのはハードルが高いので、先ずは同じ会社で異動願いを出してみましょう。
海外営業に挑戦する
メーカー営業の仕事そのものに不満はないけど長い目で見たキャリアに不安がある…
そんなときは海外営業に挑戦してみてください。
メーカーの海外営業は国内営業に比べて圧倒的に市場価値が高くキャリアアップが容易です。
転職サイトを見ると海外営業と国内営業の求人数の差は一目瞭然です
少子高齢化でこれから市場が縮小していくのが明らかな日本より、海外に商機を見出すメーカーが多いのは当然です。
仕事で英語や中国語を使うと「語学力」という需要のあるスキルが身につくので成長も感じられます。
転職する
- 異動を願い出たのにうやむやにされてしまった…
- 会社に海外に携わる機会がそもそも少ない…
- 業界そのものが落ち目で成長の機会が得られない…
このような事情でどうしても「つまらない仕事」から抜け出せない場合は思い切って転職することも視野に入れましょう。
特に若いうちは「伸びない業界」で貴重な時間を過ごしてしまうのはもったいないよ!
はっきりいって30半ばまでの職務経歴がメーカー国内営業のみでは転職のウケはよくありません。
メーカーの転職は理系の方が圧倒的に有利だし、文系だと経理や法務などの専門知識を扱う人材の方が転職しやすのが実情です。
まずは転職サイトに無料登録してみて、自分の立ち位置(市場価値)を確認するだけでも参考になると思います。
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メーカー営業がつまらない理由まとめ
メーカー営業をやっていて最も満足感を得られるのは日常生活で自分が携わった製品に出会えた瞬間です。
- 担当した製品を使っているユーザーと街ですれ違った
- 自分が設備を納入した施設にユーザーとして訪問した
- 海外旅行先で店頭に並んでいる自社製品を見つけた
駆け出しのメーカー営業マンだった頃はその瞬間1つ1つが嬉しかったし誇らしかったな
それでも時代は変わり続ける、だから自分も動くべきときは覚悟して決断しないといけないんだ
いまどき、10年後も潰れない保証がある会社なんて存在しません。
メーカー営業がつまらないと感じるのは本能的に将来に対する危機を抱いているからかもしれません。
本能から発せられたサインを無視し続けていると、本当に会社が危機に瀕したときに身動きが取れなくなってしまうことも…
「つまらない」と感じたことをきっかけに、一度立ち止まって自分のキャリアを見つめなおしてみてはいかがでしょうか?
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