転職会議は株式会社リブセンスが運営する企業口コミを中心とした情報プラットフォームです。
「前の会社ではヒドイ仕打ちを受けたから転職会議に実態を書き込んでやる!」
「パワハラを受けたのは事実だから正義はこちらにあるはずだ!」
もしそのような感情で転職会議に口コミ投稿しようとしている場合は一旦冷静になりましょう!
気持ちはわかりますけど、転職会議は匿名掲示板と違って個人情報も登録する必要があります
過激な書き込みをして実際に裁判になったケースもあるみたいですよ
ネットで調べてみると、転職会議への投稿が原因で会社から名誉毀損の訴えを起こされ悩む人のエピソードが見つかりました。
参考ジャストアンサー法律:-“お世話になります。 先日、以前勤めた勤務先の内情について、転職会議というサイトで複数書き込みを致しました。”
そこで転職会議に投稿した口コミがバレる原因と「ばれないように会社を批判する」おすすめの投稿方法を解説します。
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転職会議への投稿がバレる2つの原因
転職会議に投稿したことがバレる原因は大きく2種類あります。
- 投稿を見た知り合いや関係者から特定される
- 違法性のある投稿に対して情報開示請求の訴えにより特定される
それぞれのケースについて深掘りしていきましょう
投稿時期や内容から推測されるケース
昔ながらの日本企業や地方の中小企業には、以下のような特徴がしばしば見受けられます。
- 人材の流動性が少ない
- そもそもの従業員数が少ない
- 職場内で個人の噂やプライバシーが筒抜け
よくいうファミリー感のある職場というやつですかね…
この場合は転職会議が匿名でも退職時期・所属部署・出来事の詳細といった投稿内容から誰の口コミかバレることがあります。
こういった企業の口コミを投稿する場合は以下のおすすめの投稿内容を参照してください。
権利を侵害したことによる情報開示請求で特定されるケース
基本的に転職会議に提供した個人情報は守られますが、以下の場合は同意なく第三者に提供されることが規定されています。
1. 法令に基づく場合
2. 人の生命、身体又は財産の保護のために必要がある場合であって、ご本人の同意を得ることが困難であるとき。
3. 公衆衛生の向上又は児童の健全な育成の推進のために特に必要がある場合であって、ご本人の同意を得ることが困難であるとき。
4. 国の機関若しくは地方公共団体又はその委託を受けた者が法令の定める事務を遂行することに対して協力する必要がある場合であって、ご本人の同意を得ることにより当該事務の遂行に支障を及ぼすおそれがあるとき。
引用元:転職会議-“個人情報の取り扱い”
具体的にどのような流れで個人が特定されてしまうんですか?
口コミを投稿したときのIPアドレスから本人の特定に結びつくのよ
転職会議で口コミをしてから個人が特定されまでの大まかな流れを解説します。
先ずは企業が転職会議の運営会社である株式会社リブセンスに対してIPアドレス開示要求をします。
リブセンスが要求に応じない場合は「発信者情報開示仮処分命令申立」という裁判所から開示命令を出してもらう手続きもあります。
但し、投稿の内容が名誉毀損にあたらない場合は裁判所が開示請求を認めない可能性が高いです。
IPアドレスが開示されると、その情報と投稿した日時からプロバイダを特定することが可能です。
「発信者情報開示請求訴訟」という訴訟手続をすることでプロバイダ契約者の情報開示を行います。
ただしこの場合も、「その投稿が本当に名誉毀損にあたるか?」が認められる必要があります。
あくまで権利を侵害するような投稿をした場合に限りますが、「企業がどのような選択肢を持っているか?」は知っていて損はないでしょう。
転職会議にネガティブ投稿しても簡単にバレるわけではない
会社にバレるのが怖いならネガティブな投稿はしない方がいいのか?
おとなしく有料課金して投稿を閲覧するべきなのか?
いえ、私はそうは思いません!
調べてみたら転職会議に投稿される口コミは簡単にバレることはないし削除もされません。
建設的なネガティブ意見はむしろ積極的に投稿していくべきです!
もちろん誹謗中傷は許されません…
でも、常識的な範囲であれば以下の2つの根拠から個人情報と投稿は守られます。
情報開示請求は簡単ではない
法律事務所のWebサイトから情報開示請求の流れを学びましたが、会社側も簡単には個人の特定を出来ないことがわかりました。
参考弁護士法人咲くやこの花法律事務所-“発信者情報開示請求の流れと必要期間、成功ポイントを弁護士が解説”
内容を要約すると以下の通りです。
- 企業が情報開示請求を成功させるまでには合計で3回の裁判を裁判を起こす必要がある
- あくまで投稿内容が裁判所によって名誉毀損にあたると認められた場合のみ開示できる
- 情報開示が認められるまでにトータルでおよそ8-9ヶ月の期間が必要
なるほど…企業にとっても結構ハードルが高そうですね
そもそも違法性のない通常のネガティブ意見であれば情報開示はできないのよ
企業も名誉を毀損されてよっぽど「本気」にならない限りここまではしなさそうです。
転職会議の削除依頼に対するポリシー
投稿する際にもう一つ気にあるのは「ネガティブな投稿をしても転職会議が企業の要求に応じてすぐに削除しちゃうんじゃ?」というところですよね。
転職会議は企業から削除依頼を受ける条件を明示しています。
- 投稿の削除申請ができるのは権利を侵害された当事者及び代理人弁護士のみ
- 削除対象となるのは権利侵害にあたる可能性のある投稿のみ
- 問い合せは企業ドメインのメールアドレスから送らなければならない
- 評価スコアに対する削除依頼は一律お断りしている
参考転職会議ヘルプページ-“投稿の削除申請は、誰でもできますか?”
企業にとって不都合な投稿でも簡単に削除依頼できるわけではないんですね
仮に、第三者に削除依頼を要求するなど違法性のある削除申請をした場合にはその旨を転職会議サイト内に記載することも示唆しています。
転職会議でバレずに会社を批判するおすすめの投稿方法
- 特定の企業や個人を誹謗中傷する投稿
- 従業員しか知りえない秘密情報(新製品の開発など)を漏洩する投稿
- 嘘や大げさな表現で会社の権利を侵害する投稿
良識ある社会人であればこういった投稿が不適切であることが指摘されなくても理解できるかと思います。
では会社にバレることなく、事実に基づく批判的な口コミをするにはどのような投稿をしたらいいのでしょうか?
転職会議で会社にバレることなく建設的な批判をするコツを紹介します。
数字を用いて定量的に評価する
- 月の平均残業時間が○○時間を超えている
- 給料が手取り○○万円しかもらえない
- 有給休暇は毎年○○%しか消化できなかった
こういった具体的な数字を引用した定量的な評価は労働環境の実態を表す客観的な事実として示すのに効果的です。
転職希望者にとってもこういった具体的な数字が一番参考になります
まずは感情論ではなく、このような定量的な評価から投稿するようにしましょう。
多くの従業員に周知された事実
個人的に言われたことやされた扱いを書き込むと、関係者が見れば投稿時期から特定の個人を推測されてしまいます。
- 予算を超えた分についてはサービス残業することが常態化している
- 年功序列でポストからあぶれたバブル世代の人材が大量に余っている
- 管理職まで出世する女性がほとんどいない
一方でこうした社内の多くの人が認知している事実に関する口コミは誰でも投稿可能です。
誰が読んでも「確かにうちってそういうところあるよな」という内容なら個人の特定まではされません。
個人の感想として書く
どうしても自分の受けた不公平な扱いを口コミに反映させたい…
そういった場合はあくまで個人の感想という文体で書くことをおすすめします。
- 実績に対して低い評価をつけられているように感じた
- 女性は寿退社をするのが普通だと考えている人が多いと思った
- 個人的には尊敬したいと思える上司はいなかった
このように具体的な情報は入れずに「あくまで主観」であることがわかる場合は名誉を毀損しているとまで証明するのは困難でしょう。
一つ一つの投稿が個人の感想であっても、一定数蓄積すれば「この会社ちょっとヤバいかも…」と社内の実態を推測させる影響力は十分に持ちえます。
転職会議はバレる危険性も理解して建設的な口コミを心がける
転職会議に登録している時点で転職を検討しているか、既に転職したかのどちらかかと思います。
会社に対して少なからず不満があるからこそ、批判的な投稿をしたくもなりますよね…
大事なのは「建設的な批判」と「感情的な誹謗中傷」をしっかり分けることだと思います
もちろん投稿を閲覧する側も、口コミをすべて鵜呑みしてはいけません。
転職会議はバレる危険性もちゃんと理解しながら正しく建設的な使い方を心がけましょう。
口コミだけで「会社の良し悪し」を判断するのではなく、会社の発信と社員の発信双方を多角的に見つつ「自分に合う合わない」を判断する材料の1つにとどめることをおすすめします。
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